甘いのは御好き。
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戯れをほんとにするのは野暮なようにも思うけど、
でも、とてもうつくしいひとときは、夢ではないかと今も思うの。
いつ寝て、醒めたか覚えもないけれど、眠れば本当に夢になってしまいはしないか、気が気でなくて、昨夜はおそくまで起きていました。
夢心地で、この指先は本当に触れることができたの、かしら、嗚呼でもそれなら幸せすぎて罰があたりはしないのかしら。
あのね、あのね。薔薇の棘が傷を残してくれたなら、それが夢ではなかったとわかって、良いと思いませんこと。
今回だけに限らなくて、わたし、幸せはいつも夢ではないかと思うから、そうしたら、夢ではないとよくわかるから素敵なことだと思うのよ。
幸せの傷に覆われてしまうのだったらそれも良いと。
思うのだけど、わたし、少うし変かしら?
でも、とてもうつくしいひとときは、夢ではないかと今も思うの。
いつ寝て、醒めたか覚えもないけれど、眠れば本当に夢になってしまいはしないか、気が気でなくて、昨夜はおそくまで起きていました。
夢心地で、この指先は本当に触れることができたの、かしら、嗚呼でもそれなら幸せすぎて罰があたりはしないのかしら。
あのね、あのね。薔薇の棘が傷を残してくれたなら、それが夢ではなかったとわかって、良いと思いませんこと。
今回だけに限らなくて、わたし、幸せはいつも夢ではないかと思うから、そうしたら、夢ではないとよくわかるから素敵なことだと思うのよ。
幸せの傷に覆われてしまうのだったらそれも良いと。
思うのだけど、わたし、少うし変かしら?
――F.クープラン『フランスのフォリア、またはドミノ』
(フランス人気質、との和訳も。)
(フランス人気質、との和訳も。)
いつだか練習していた曲。
ドミノってご存知?舞踏会の仮面のことよ。
この曲で、羞恥は薔薇色のドミノの下。情熱は肉色のドミノ。貞操は空色のドミノ。
ね、わたしは何色もつけていないようにみえる、でしょう?
あのね、純潔は目に見えぬ色のドミノですって。
だけど、それって、なんだか童話の王様の服みたい、ね。
ふふ。
わたしは寒いと少し気分が優れなくって、だからよくなったら、温かくして出かけます。
あのね、
……食欲の秋(笑)
美食家なあの子いちおしの、あれはカフェだかレストランだか、はたまたラウンジというのだか。
で、わたしはアフタヌーンティー。
あの子はランチ。
あの子いわく、おすすめはシェフが目の前で作ってくれるフォアグラ入りのふわふわオムレツ、刻みトリュフのソースかけ。
ひとくち頂いたけど美味だった。
あの場所は、折り目正しい身なりの給仕も、ドレス姿でフルートを奏でるお姉さまも美しい。
ね、ちょっと贅沢な気分でしょう。
今度ハイティーで行きたいわ。
嗚呼、秋。
芸術の秋。
旧い音楽は良いものです。
わたしはクラヴサンを弾くし、あの子はヴァイオリンだとかヴィオラダモーレがお上手だから、二人で何か弾けたら良いと話すのだけどなにが良いやら。
わたしがピアノ、あの子がヴァイオリンならばフォリアが良いと思うのよ。
踊ってくれる人がいたならなお素敵だと思いませんこと。
コンサート、か、嗚呼。観劇に行きたいわ。
お兄さまがよく、大劇場のオペラの話をしてくださった。
でも、ねぇ、そういえばいつのまにエルフヘイムに移ったのだっけ。
けれどあの旧いおばけ屋敷はアクスヘイムにあるというから、わたしは変わらずあの街に行く。
あのね、よかったと思うのよ。
森の暮らしってわたし、あんまり性に合いませんもの。
森は遠くから眺めるもの。
ありのままの自然より人が飼い馴らした自然が好きよ。噴水の立つ薔薇の園。
エルフヘイムに馴染むには時間がかかることでしょう。
正直エルフの皆さまの事情をわたしはよく知らなくて、あまり知ろうとも思わない。
ただ、なんとなく政府が嫌な感じがするから対峙するのが良いでしょう。
なんとなく、は大切よ。
あのね、最後まで付き合ってくれた貴方に。
巨峰のタルト。ひとくちあげる。
あ、でもね。
チョコのプレートはわたしの、よ。
いちばんよく熟れた葡萄もね。だって。だって!